XIAOLONGBAO(小龍包)

中国で日本語を教えていたニートもどきアラサー女です。

日本語教師必読な3冊の"神本"を読んで、ざっくり感想

日本語教育能力検定試験を勉強すると、必ず登場する本が3冊ある。

講座の先生にも読むよう勧められたので全部読んでみた。

菊と刀 

第二次大戦中の米国戦時情報局による日本研究をもとに執筆され、後の日本人論の源流となった不朽の書。日本人の行動や文化の分析からその背後にある独特な思考や気質を解明、日本人特有の複雑な性格と特徴を鮮やかに浮き彫りにする。“菊の優美と刀の殺伐”に象徴される日本文化の型を探り当て、その本質を批判的かつ深く洞察した、第一級の日本人論。(講談社学術文庫)-Amazon 

感想

著者は日本に来たことがなかった。それで日本人について詳細に分析されていてすごいと思った。

今まで知らなかったけど国内外でとても有名な本なので、日本語学習者は知ってる人が多い。

硬い日本語で書かれている(訳が古いから?)ので読みづらい。

菊と刀 (講談社学術文庫)

菊と刀 (講談社学術文庫)

 

 

甘えの構造

1971年の刊行以来名著の名をほしいままにしてきた本書は、三十数年後の 今日も読み継がれている古典です。本書で著者は「甘えるな」というありきたりの処世訓を説いたのではな く、日本社会において人々の心性の基本にある「甘え」「甘えさせる」人間関係 が潤滑油となって集団としてのまとまりが保たれ、発展が支えられてきたこと を分析して見せたのです。 しかしその後日本の社会と文化は大きく変質し、油断ならない、ぎすぎすし た関係を当然とする社会風土が形成されてきました。それはすなわち、良き「甘 え」が消失し、一方的な「甘やかし」や独りよがりの「甘ったれ」が目立つ世の 中になったことも意味するのです。-Amazon

感想

甘えは日本独特の文化、らしい。知らなかった。

子ー親だけでなく、客ー従業員の「このくらいサービスして当然」という一種の傲慢さも、”甘え”があるからこそ成立する関係なのかもしれない。ジェンダー論にも通じるような気がする。

「甘え」の構造 (1971年)

「甘え」の構造 (1971年)

 

  

タテ社会の人間関係

1967年刊行、日本論の新しい古典! 「ウチの者」と「ヨソ者」、派閥メカニズム、日本型リーダーの条件…… ビジネスパーソン必読、これを読まずに組織は語れない。 なぜ日本人は上下の順番のつながりを気にするのか? なぜ日本人は資格(職業など)よりも場(会社など)の共有を重視するのか?―― 日本の社会構造を鋭く析出したベストセラー! -Amazon

感想

3冊の中で一番読みやすかった。今から読む人は、この本から読むのがおすすめ。

日本と海外(主に欧米)を比較して書かれている。

海外の日本人コミュニティの箇所は経験があったので、それが文書化されていてとてもおもしろかった。

タテ社会の人間関係 (講談社現代新書)

タテ社会の人間関係 (講談社現代新書)

 

 3冊ともお硬い本で取っつきにくいが、読むと「日本人とは何か」を考える手助けをしてくれる。

そして学生たちにドヤ顔で本の紹介ができる。

どの本にも言えることだが読んで損はない。